痛みは虫歯が進行しているサインです
歯が痛いと感じたときには、ほとんどの場合、虫歯はすでに進行している状態です。お口のケアが不十分な場合、お口の中に残った食べかすに含まれる糖分を細菌が分解し、ネバネバとした白い塊をつくります。これがプラークです。プラークの中で糖分をエサに増殖した虫歯菌がつくりだす酸によって、歯が溶かされる状態を虫歯と言います。
歯の表面には神経がないため、初期段階では自覚症状は出ませんが、虫歯が進行し、神経が通る歯の内側にまで進行すると痛みを感じるようになるのです。
歯を残すための取り組み
14歳前後になると、28本の永久歯が生え揃います。その後、親知らずが生えると合計32本の歯となり、そこから歯が生え変わることはありません。つまり、私たちは14歳前後に生え揃った歯を使い続けながら、生涯を送ることになるのです。
歯の健康は、全身の健康に密接に関係します。当院では、患者様が生涯を生まれ持った歯を使い、健康に生活できるよう、歯を残すことを重視した虫歯治療を行います。
根管治療
強い痛みが生じた場合は、虫歯が進行している可能性があります。放置していても虫歯は自然治癒することはありません。痛みが一旦落ち着いた場合でも、歯の中では虫歯が進行しています。
歯根の先に膿が溜まると、再び激しい痛みを感じるようになり、抜歯せざるを得ない状態に陥る可能性もあります。痛みを感じたら、大切な歯を守るためにも早めに当院までご相談ください。
根管治療とは、虫歯の進行や外傷によって死んでしまった歯の神経を除去する治療です。歯の神経は、根管と呼ばれる細い管の中を通っています。
根管内の汚染物質の除去と殺菌を行い、薬品を充填してふたをする治療が根管治療です。根管治療が成功すれば、重度の虫歯であっても抜歯をせず、歯を残すことができるのです。
自家歯牙移植
自家歯牙移植とは、虫歯などで歯を失った部分に自分の歯を移し替える治療のことです。多くの場合は、奥歯を失った場合に親知らずを移植します。
歯根の表面には歯と骨をつなぐ歯根膜と呼ばれる組織があり、歯根膜には再生能力の高い細胞が多く含まれています。そのため、自家歯牙移植では歯根膜が付いた状態で移植し、歯根膜の中の細胞を再生させて歯と周囲の骨をつなげることができるのです。自家歯牙移植は自分の歯を使うため、人工物であるインプラントよりも自然な噛み心地を実現できます。
当院では、虫歯治療の一環として自家歯牙移植にも積極的に取り組んでいます。しかしながら、すべての症例において自家歯牙移植を適用できるわけではありません。当院では、歯科用CTを活用し、歯根膜の状態を詳細に確認したうえで、精度の高い自家歯牙移植を行っています。
クラウンレングスニング
クラウンレングスニングとは、歯冠長延長術とも呼ばれる治療で、歯ぐきの除去や骨の切削によって、歯ぐきに埋まっている歯を表面に露出させる治療法です。
虫歯治療では、虫歯部分を削った後に歯の中に土台をつくり、型採りをしてつくった被せ物を被せて治療をします。しかし、虫歯が進行して歯冠がほとんどない状態の場合や歯が割れてしまっている場合は、型採りを精密に行えないため、しっかり適合した被せ物を装着することができません。合わない被せ物を装着すると、歯ぐきが細菌感染を起こすリスクがあり、抜歯せざるを得ない状況となります。
クラウンレングスニングは、土台をつくれない状態の歯でも抜歯を回避できるよう、歯を歯ぐきから露出させる治療です。歯を露出させることで、精密な型採りができるようになり、歯を長持ちさせることができます。
小児歯科にも対応しています
淀屋橋の歯医者「みこデンタルクリニック」では、お子様の虫歯治療や予防処置を行う小児歯科にも対応しています。お子様の歯は柔らかく、一度虫歯になると急速に進行する傾向にあります。また、乳歯の虫歯を放置しておくと、永久歯にも悪い影響を与えることが分かっています。
お子様の歯を守るためには予防処置も重要です。当院では、虫歯の治療や予防処置を通じてお子様の健やかな成長をサポートします。
お子様を虫歯にさせないために
お子様の歯を虫歯から守るためには、毎日のブラッシングでお口を清潔に保つと同時に、お口に変化が起きていないかをチェックする習慣が大切です。虫歯を防げば、お子様が歯医者で痛い思いをする必要もありません。定期的に歯医者で検診を受け、虫歯から歯を守る予防処置を受ける習慣をつけるようにしましょう。
フッ素塗布
歯質を強くし、虫歯菌がつくりだす酸から歯を守る効果を持つフッ素を、歯の表面に塗る処置です。フッ素には再石灰化を促進する効果もあるため、ごく初期の虫歯であればフッ素塗布で治癒できる可能性もあります。
シーラント
奥歯の深い溝は、食べかすが溜まりやすいうえ、ブラッシングがしにくいために虫歯になりやすい部分です。シーラントでは歯科用プラスチックで溝を埋め、汚れの付着を防いで虫歯を予防します。フッ素塗布と併用すると、より効果を高められます。
ブラッシング指導
ブラッシングは虫歯予防の基本です。お子様のお口は変化しやすいため、成長に合わせたブラッシング法をお子様に分かりやすく指導します。また、保護者の方には仕上げ磨きのポイントをお伝えします。